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美味しい料理を作るための献立5つの基本ポイント

食のプロが栄養士が教える献立作成の基本ポイント
 

献立の基本ポイント/献立の立て方

 献立を立てる際に考えなければいけない事は、
   ①  昨日(1つ前)の食事の内容
   ②  季節(気温や天気)
   ③  食べる人(男女、年齢など)
 などがあります。

昨日と同じ献立にしたり、素材や調理方法では口が飽きてしまいますよね。 例えは、昨日も中華食べたのに今日も中華とか、昨日は豚カツだったが今日は唐揚げなど重複する献立は避けたいものです。献立作成の基本ポイントとしては、メインの食材と調理方法は前日や1つ前の料理や食材とかぶらないようにします。また、今日の天気や気温を考えて温かい料理がいいか、冷たい料理かを考えます。最近では、高齢の方やアレルゲンなども献立作成する際には配慮する必要があります。 

献立の基本ポイント/材料の選び方
献立を作成する際には、新鮮で無駄のない材料選びを心掛けましょう。 材料のなかには調味料も入ります。献立にあわせた調味料を選ぶことは非常に重要なことです。同じお酢や醤油でも、それぞれの料理に合ったものを選びたいものです。たとえば中華には中華料理用のお酢があり、和食には和食にあったお酢があります。 砂糖、酒、塩、酢、醤油、味噌、みりんなどの基本的な商品知識をもつことが必要になります。
 

献立の基本ポイント/調理方法

献立を立てる際、素材を調理する方法には、煮る、焼く、揚げる、蒸すなどがあります。その食材に合った調理方法で食事を提供するといいでしょう。 これ以外にもオーブンや窯を使った料理や生のまま食材を提供する事もあります。さらに最近では、蒸気オーブンや真空調理など様々な新しい調理法も出てきています。 その食材に一番あったいい調理方法で調理する事が大切です。
 

献立の基本ポイント/味付け

人間の味覚は、五味といい甘い、辛い、酸っぱい、苦い、渋いの感覚があり、全ての味覚のバランスが良いことを五味の調和といいます。つまり、味覚のバランスがよければ、料理の味がよいということになるのです。ただこの5つの味覚のなかで、苦い、渋いという感覚を加えるための調味料はほとんどありません。逆に、素材のなかに自然に含まれている場合などは、あくとして取り除くのが普通です。また、調理する素材がそれぞれ持つ味のことをうま味成分といい、五味の感覚とは区別しています。五味の調和をはかるためには、調味料を入れる順番も考えなくてはなりません。たとえば、煮物に調味料を加える順番はサシスセソだと昔からいわれています。これは、砂糖、塩、酢、醤油、味噌のことで、なかでも重要なのが、塩分の濃度です。塩分濃度は、体の生理的塩分濃度に揃えて0.9パーセント前後の味付けにするのが一番おいしい料理になるといわれています。
 

献立の基本ポイント/盛り付け

料理は、見て食べて味わうものです。私たち栄養士も献立で季節や行事を盛り込む様にしていますが、盛り付けもその料理を美味しく演出させる為に重要な作業です。 出来上がった料理は、お皿の8割位のスペースを使って立体的に盛り付けをするのが基本です。そして、なんといっても彩りと形をバランスよく盛ることが重要になってきます。
 赤・青・黄色の色の三原色に白黒をいれた五色を考えながら材料や食器を選ぶとよいでしょう。また、材料の種類、季節、味付け、形、場所などを考慮して盛りつけることを忘れてはなりません。和食の場合、丸い素材には四角の器、四角い素材には丸い器、そして白い素材には黒い器、黒い素材には白い器というように、素材や器に気をくばり、それぞれが際立つように盛りつけることがポイントです。また、洋食や中華の場合は、丸くて白い食器が多いため、素材の形や彩りに工夫をしながら盛りつけるとよいでしょう。
 
和食の基本は『一汁三菜』
▼「一汁三菜」とは、主食のごはんと汁もの、それに3種類のおかずで構成された、和食献立の基本のスタイルです。この組み合わせで献立を考えると、自然に様々な栄養素をとることが出来、バランスの良い食事になる、とても優れた食のスタイルなのです。始まりは稲作文化が根付いた弥生時代、長い年月をかけて洗練され、各地に広まっていったと言われています。そして千利休が確立した茶懐石の献立が元になり、質素ながら、四季折々の旬の食材を使って、もてなしの心で作る一汁三菜のスタイルが原形となりました。そして、現代の家庭にも伝えられた「一汁三菜」という、日本の食文化は、世界の栄養学者から、人間の健康にとって望ましいスタイルだと評価されて、少しずつ世界に広がりつつあるそうです。

炭水化物を主食の中心に
▼ 日本人が長く食べ続けてきた和食は、でんぷん食(穀物食)の比率が高い食事です。たんぱく質は主として大豆などの植物性たんぱく質が中心で、時折魚などの動物性たんぱく質を補い、脂質は不飽和脂肪酸を含有する豆類や木の実類、魚介類で取っています。
▼体を作る三大栄養素は炭水化物、たんぱく質、脂質です。和食はこの三大栄養素に旬の野菜や海藻、果物を組み合わせてビタミン類やミネラル類を補う献立です。栄養の摂取配分が誠に理にかなったこの食事が、日本を世界一の長寿国にした大きな要因といえるでしょう。
▼エネルギーの55%以上(75%以上になると他の栄養素が摂取できない恐れがある)を各種炭水化物で取る食生活は、体脂肪蓄積の可能性を低減するという報告が発表させています。穀類を食べると太るのではなく、きちんと食べないことが肥満の原因にもなっているのです。

肉より大豆 汁物は具沢山に
▼和食の基本は「一汁三菜」。一汁は1種類の汁物という意味で、通常はみそ汁を指します。三菜は3種類のおかずのことで、主菜1つと副菜2つ。主菜は通常魚類(刺身や焼き魚、煮魚)を中心に時に肉類に代わり、副菜は大豆系と根菜系で構成されます。ご飯と香のもの(漬物)は主食なので数えません。使われる食材は旬のものが中心。旬の食材には太陽と大地からのエネルギーが満載されており、体に取り入れることで免疫力が高められ、体を酸化から守り、自然治癒力を高めてくれます。
▼「一汁一菜」「一汁二菜」という言葉があるように、和食に汁物は欠かせません。「菜」の種類が少ない時は、汁物を具だくさん(具だくさんのみそ汁)にして、栄養バランスを整えます。逆に「菜」の数が多い時は、シンプルな汁物にします。定番のごはんと漬物を基本に、「菜」と「汁物」で栄養バランスを考える、和食はプラスとマイナスを賢く応用する食べ方といえましょう。

海外でも認められる和食
▼ 肉類や乳製品などに代表される動物性高たんぱく質が中心のアメリカの食生活が、多くの生活習慣病の要因になっていることは自明の事実です。この食生活に警鐘を鳴らし、健康長寿を目指して、今、アメリカでは日本人が多食してきた穀類と魚の摂取を国民に奨励しているのです。日本人が最も多く摂取している大豆および大豆製品は、ここ数年で、かなりアメリカの食生活に定着しています。
▼食べ物は体を作る基本です。毎日の食を考える時に「一汁三菜」を念頭において献立を組み立てる習慣をつけましょう。「一汁三菜」は21世紀の超情報化・超高齢化社会に対応できる理想食なのです。
最高な食事を楽しむ為の調味料はこれだ。

どんな素晴らしい最高の食材と最高の技術を使って美味しく食事を楽しむためには、作る人が食べる人の事を思って心をこめた料理であるかと、食べる人が空腹である事が大切です。 このどちらもとっても重要な要素です。 例え最高の食材を使わなくても・・・空腹で帰ったお母さんの手料理が最高に感じる理由かもしれませんね。 空腹と愛情が実は最高の調味料なんです。
 

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