ノロウイルス食中毒の原因は牡蠣ですか

今年はノロウイルスが大流行しています。よくノロウイルスの話題になりますと２枚貝の生食を注意するよう言われます。二枚貝にある中腸腺という器官があり海水と一緒にプランクトンを吸い込む栄養を摂取する事ができます。鮑やサザエにも中腸腺の器官はありますがノロウイルスは二枚貝の中腸腺に蓄積されます。しかし、牡蠣などの二枚貝がノロウイルスに汚染される原因は、実は私たちヒトです。ノロウイルスは人の体内で爆発的に増殖し、汚物と一緒に下水を通り海に流入をします。そして沿岸部に近い地域で養殖された牡蠣はノロウイルスに汚染する事が多いです。また、ノロウイルスが増殖する事ができるのはヒトの消化管内のみで牡蠣の体内では増殖する事ができません。ですので、ノロウイルスに汚染された牡蠣を作り出しているのは、何を隠そう私たちといっても過言ではありません。

牡蠣は食品衛生法で、大腸菌群などの衛生条件で生食か加熱用かに分けられ販売しています。沿岸部は色々な雑菌等の汚染もあり加熱用が多く、沿岸から遠い沖の養殖場の牡蠣は生食が多いです。しかし、生食用だからと言ってもノロウイルス検査をしている訳ではなく、生ガキを食べてもノロウイルスに絶対に感染しないとは限りません。しかし、風評被害などもあり牡蠣の出荷業者さんは自主的にノロウイルス検査もしている所もありますので、ノロウイルスの自主検査を実施している業者さんからの食材仕入れをおすすめします


(参考）
　食中毒について　食中毒の種類と症状
　ボツリヌス菌 カンピロバクター　腸炎ビブリオ　病原性大腸菌　サルモネラ
　ノロウイルスについて　　ノロウイルスの症状　　ノロウイルスの予防方法