栄養士と管理栄養の歴史栄養士と管理栄養の歴史

栄養士と管理栄養の仕事

お腹が空けば、コンビニエンス・ストアーで販売される弁当やスナック菓子、ファースト・フード店で売られている食事などの登場で24時間どこでも暖かい物でも冷たいものでも食べられる時代となりました。日本では、いつでも、どこでも食べ物が手に入ることが当たり前になりました。また、食べたくない物を食べなくてもいいし、食事の時間まで我慢もいらなくなりました。こんなに豊かな食生活になった反面、偏食や過食がすすみ生活習慣病などのリスクが高くなった事もいえます。厚生労働省では、現代の食に関わる環境が乱れた食生活を引き起こし、生活習慣病など原因になっていると考えています。そして、生活習慣病は放置すれば重症化をし、治療するのに高額な医療費が発生し国家の予算も逼迫する状況になりかねない事態に対して、政府はメタボ検診を実施し肥満の改善を積極的に行おうとしています。また、小さい頃から食に関する教育が必要であるという事で、文部科学省では食育教育をスタートさせています。栄養士の活躍の場は様々な場所に増えており、今後の活躍に期待しております。

栄養士の就職先

栄養士の主な就職先には、病院、介護保険施設、老人保健施設、委託給食会社などがあります。この4つの職場は管理栄養士の就職先として最も多いもので、求人も比較的多く出ています。その他、食品メーカーの開発部・開発室、食品関連の研究所、規模の大きな学生寮や独身寮、 保健所、健康保険組合、薬局、学校給食なども、管理栄養士の就職先としてあげられます。 これらは、病院などに比べれば、求人数が少ないものの、じっくり探せば求人も見つかる職場です。教育関係では、幼稚園や保育園の給食管理をする管理栄養士や、 学校で栄養教諭として働いている人もいます。

学校栄養士

学校給食に栄養士は欠かせませんが、 学校給食で働く管理栄養士も多く、平成17年には栄養教諭も新設されました。学校給食での管理栄養士の仕事は、給食の献立作成、調理の指導、 食材の発注と会計事務、子供たちへの食育などです。給食は、栄養バランスがきちんと定められていて、その中で献立を作成します。 給食は、子供たちにとっても楽しみな時間ですから、栄養も考えつつ、 マンネリの給食にならないよう注意する必要があります。 季節の食材や伝統食を取り入れるなど「食」への関心を高め、 子供たちが給食を通じて「食」の大切さを知ってもらう大切な役割もあります。子供たちへの食育は、給食を通じて行うだけではありません。 管理栄養士が、子供たちに食育の話をする時間を取ったり、 給食の時間を利用して、栄養や食の大切さの話をしたりする学校も多くなってきました。 最近ではアレルギーを抱える子供も増えてきており、アレルギー食への対応をしている学校では、 アレルギー食に対応することも、管理栄養士の重要な仕事になっています。また、近年、地産地消(地元のものを地元で消費する)の考え方が浸透しつつあり、 学校給食でも、地元の野菜を使った献立が多く見られます。 学校給食で働く管理栄養士は、地域の消費活動の一端も担っているのです。学校給食で働く管理栄養士は、子供たちの未来の健康を引き受けている ともいえ、大変な面もありますが、やりがいのある仕事だといえるでしょう。

病院栄養士

病院で働く栄養士は人気のある職種です。栄養士の大きな仕事は「栄養指導」ですので、 病院での管理栄養士の仕事は、「原点」とも言っていいでしょう。病院での栄養士の主な仕事は、入院患者の食事管理と栄養指導、 場合によっては、退院した患者や外来患者の栄養指導も行います。入院患者の食事は、365日休みなく3食提供されるもので、 食事制限のない人への一般食だけでなく、一人ひとり違った食事制限の内容を把握し、 きちんと管理されたメニューを作らなくてはなりません。また、食事は、入院患者にとって、楽しみの一つであることから、 食事制限されている患者であっても、おいしく楽しんで食べられるメニューを作ることが求められます。 さらに、最近ではNSTと呼ばれる栄養サポートチームの一員となって、 食を通じて医療の一端を担う存在としても注目されています。栄養指導は、食事管理と並ぶ病院栄養士の大きな仕事。 退院後の患者や外来患者の中でも、長期にわたって食事療法を必要とする患者に対して行われます。 入院中であれば、管理栄養士が考えたメニューを安心して食べることができますが、 自宅に戻れば、自分や家族で食生活の管理をしなくてはなりません。

介護施設栄養士

介護施設での管理栄養士の仕事は、2005年の介護保険法改正で、 栄養士を中心とした栄養ケアが導入されたことをきっかけとして、 給食管理業務から、利用者の栄養状態を管理する業務へ変化しています。介護施設でも、朝昼夜の3食を提供する場合やデイサービスで昼食だけ提供する場合などがありますが、 管理栄養士がいる介護施設の多くは、施設を生活の場としている利用者がいる施設ですから、 3食提供している施設が多くなります。介護施設での大きな仕事は、利用者の栄養管理。 一人ひとりの体調を考えながら、介護スタッフや看護師などと相談して、 献立を決めます。高齢になると、噛む力が弱くなり、なかなか食べられない方もいます。また、 おかゆなどの流動食に近い食事に変えたとたん食事量が減ってしまい、 栄養状態は悪くないのに体重が減ってしまう方がいたりと様々なケースがありますので、 個別の対応も必要となるのです。そのため、介護施設で働く栄養士は、実際に利用者が食事をしているところに行って、 食事の様子や食べ残しを見たり、介助をしたりしながら、実際に見た情報を元に献立を改善する 場合もあります。また、利用者に対して、食事の注意点や水分の取り方など、栄養管理のための講習会を開き、 講師を務めることもあります。

委託給食会社栄養士

管理栄養士の職場で、最も多いものが「委託給食会社」ではないでしょうか。 社団法人全国栄養士養成施設協会「就業実態調査」によると、 委託給食会社に就職していると見られる栄養士は、半数近くに上っており、 委託給食会社は、栄養士の就職先として、もっとも大きなものと考えられています。病院や企業の社員食堂、学生寮などが提供する給食を、直接運営するのではなく、 外部の会社に委託しているところも多く、委託されている会社のことを、委託給食会社と呼びます。 最近では、介護保険施設の給食、学校給食なども、外部委託・民間委託が増えてきました。委託給食会社で働く栄養士は、委託を受けた施設での給食作りが主な仕事となり、 献立の作成、調理、衛生管理などを行います。 また、委託給食会社で働く管理栄養士の仕事は、栄養のバランスを考えた給食を作るだけでなく、 委託元の企業の考え方にも大きな影響を受けます。給食(社員食堂など)に対する考え方や予算、設備など、 給食を食べる人たちだけでなく、委託元の企業の満足も求められる仕事です。近年、メタボリックシンドロームや生活習慣病などの浸透により、 労働者の健康管理を気遣う企業も増えてきているようです。 委託給食会社の栄養士は、こうした企業のニーズも把握し、 仕事の合間に一息つける「楽しみ」の場としての食事と、健康管理の食事を両立させる必要があります。

栄養士や管理栄養士の仕事と資格

栄養士について

栄養士とは、食事指導により健康増進や疾病治療を早めたり、悪化させないように管理する仕事です。栄養士になるためには2年以上の専門的な教育を受けて卒業すると栄養士の資格が与えられます。さらに上の資格として管理栄養士もあります。

栄養士の仕事

栄養士の仕事は、ライフスタイルの多様化に伴い昔の給食のおばちゃんのイメージとは随分と変わってきました。工場や病院などの給食はもちろんですが、ドラッグストアーやエステなどで食事指導や栄養指導を必要とされています。

栄養士になるには

栄養士になるには、2年間専門的な栄養に関する教育を受ける必要があります。具体的にどんな教科を学習するかを説明しています。栄養士に興味のある方はチェックしてみてください。

管理栄養士とは

管理栄養士とは、栄養士の資格を有するもので、さらに専門的な知識を持ち高度な栄養指導や食事管理をするためのライセンスになります。管理栄養士になるには国家試験が必要で受験資格はは栄養士養成施設の在学期間+実務経験の合計が5年以上必要です。

管理栄養士国家試験

これから管理栄養士を目指す方。管理栄養士国家試験を十年以上前に受験した先輩が教える試験対策と合格する為のコツをまとめてみました。合格して管理栄養士になりましょうね。

栄養士のリンク

栄養士や管理栄養士さらには栄養や健康に関する情報があるサイトをリンク形式で紹介しています。関心のある栄養士や管理栄養士のサイトがありましたら更新します。